その他

論文

NEU!! 「カントの権利論」田上孝一編『権利の哲学入門』社会評論社、2017年、103-117頁。権利の哲学入門作者: 田上孝一,石野敬太,鷲田睦朗,川元愛,新村聡,小城拓理,吉田修馬,綱谷壮介,小沢佳史,荒川幸也,松井暁,高木智史,伊藤克彦,玉手慎太郎,入江公康,斉藤…

論文

NEU! 「カントの共和制の諸構想と代表の概念」『社会思想史研究』第40号、2016年、60-79頁。〔社会思想史学会年報〕 社会思想史研究 No.40 [特集]〈市民社会〉を問い直す作者: 社会思想史学会出版社/メーカー: 藤原書店発売日: 2016/09/21メディア: 単行本(…

中道体制の崩壊(シャンタル・ムフのインタビュー)

オーストリアの新聞でのインタビュー(http://derstandard.at/2000015524661/Das-System-der-Mitte-kollabiert)。政治学者シャンタル・ムフ「右派ポピュリストが成功したのは、保守政治と社会民主主義政治が融合したからだ」インタビュアー(イ):中道右派…

ドイツ語のあれこれ

4月からドイツに滞在していましたが、9月に帰国することになりました。残すところあと一ヶ月というわけです。去年も4月から10月まで滞在していたので、合わせるとだいたい一年強ドイツにいたことになります。連続してではないけれど(ドイツの冬が嫌すぎたと…

論文

論文が公刊されました! ご笑覧下さいませませ。 「歴史と自然――カントの歴史論における政治的啓蒙」『相関社会科学』第23号、2014。(pdfが開きます)NEW「政治・道徳・怜悧――カントと執行する法論」『政治思想研究』第14号、2014。

論文

論文が公刊されました! ご笑覧下さいませませ。 「歴史と自然――カントの歴史論における政治的啓蒙」『相関社会科学』第23号、2014。(pdfが開きます)

思想史の方法論、スキナー(とポーコック)

大学院のゼミで、思想史の方法論について、特にクェンティン・スキナー(Quentin Skinner)とジョン・ポーコック(John Pocock)のそれについて発表しました。「思想史の方法論、あるいは思想史は何の役に立つのかというぶしつけな問いについて――ケンブリッジの…

アレント『暗い時代の人々』序文とブレヒト「後世へ向けて」

暗い時代の人々 (ちくま学芸文庫)作者: ハンナ・アレント,阿部斉出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2005/09/07メディア: 文庫購入: 5人 クリック: 12回この商品を含むブログ (31件) を見るリベラル・デモクラシーと神権政治―スピノザからレオ・シュトラウス…

徴兵制?

徴兵制の復活を公言する11人そもそも、こうした発言をする人に僕ら若者が一切共感できないのは、徴兵制に従事するのが若者のみであり、こうした年寄り連中はそこには参加しないことにあります。もし、こうしたおじいちゃんおばあちゃんも、徴兵制に半年やそ…

ネット社会をサバイブするアイドル・プラットフォーム

友達のメイヤン(@nhokuto)の論文「ネット社会をサバイブするアイドル・プラットフォーム」(なんかもうちょっとタイトルどうにかならんかったんかw)を読んだ。3万字を超える大力作で、しかも冗長なところがなく理論的な緊張感に満ちた論文。 情報通信技術…

【覚えやすい】ドイツ語不規則動詞変化表【はず】

「真剣にドイツ語やるやる詐欺」脱却の第一歩として。 ドイツ語の不規則動詞変化表を作ってみました。普通の教科書や単語帳を見ても、過去形・過去分詞の変化をグループ分けして書いてくれていないので(英語の場合、中学生用の教材にグループ分けしてくれて…

芥川龍之介『猿』

芥川龍之介の短編小説「猿」を高2の集団授業で読んだ。2006年の岡山大の入試問題。 http://www.aozora.gr.jp/cards/000879/files/139_15128.html この小説は、たかだか5000字強のごく短いものなのだが、その短さに反して、人間の根本的な〈倫理〉の現れうる…

非常に不謹慎なことども

人はあまりに自分の境遇が惨めだと「笑うしかない」と言う。そのとき笑うのは誰なのか? もちろんそれは当の本人以外の何者でもない。悲惨な境遇にある人は、他者から笑われるのではなく、自ら力なく笑うのである。しかし、とはいえ、その「力ない笑い」は一…

夜中に台所でぼくはきみに話しかけたかった/谷川俊太郎

夜中に台所できみに話しかけたかった きみは生きていて呼吸してたに過ぎないんだ 十五分間に千回もためいきをつき 一生かかってたった一回叫んだ それでこの世の何が変わったか? なんてそんな大ゲサな問いはやめるよ 真夜中のなまぬるいビールの一カンと 奇…

最近見た映画、そして関西クィア映画祭

16日 吉祥寺バウスシアターで、ヴィム・ヴェンダース『パレルモ・シューティング』。ヴェンダースはもう駄目なのかもしれないとつぶやきたくなるくらいひどい。一番最後、死についての幼稚な対話などは見ていて吐き気がする。映像は確かに美しいし、パレルモ…

デモの構成的権力

吐き気をもよおすほどの悪意の噴出を目の当たりにした。下の動画は、現代の日本社会に、おぞましく身震いさせるような純粋な剥き出しの憎悪がありえることを、生々しく伝える。 ハンディカムが揺れ、拡声器でつんざくような悪辣な声が響き、暴力のぶつかり合…

原発について

原発について、あるいは震災後の〈リスク〉社会について、twitterやブログでは書かないできました。色々な人が様々なことを言っているし、僕は反原発という立場が当然のように思われてきたので、わざわざ書くべきことではない、書いて面白いことではないと思…

私はハリネズミです

かわいすぎないだろうか、いいえ、それはあなたです!

恥辱

太宰治は、どうして何度も自殺未遂を繰り返したのか。時に人は彼を嘲って、死ぬ勇気さえなかったのだと言う。しかし、死ぬ勇気とはなにか。自殺する勇気とはなにか。そのような勇気が尊いというのか。国のために死んでいった英霊、特攻隊の若者ら。総じて、…

on-sha

けっこう恩赦ってあるものですね。

on-sha

いったいいつになったら恩赦があるのか?

もう死んで何年になるか

誰が僕に生きろというのか、生きるということしか脳がない一生を誰が送れというのか、それは僕には分からない。誰かが呼んでいるのかもしれないが僕にはそれは聞こえない。まったくつんぼなのだ。胃酸が耳の奥まで経上がってきて、耐えられない。

人間の生存権をめぐるメモ

私的メモ。このメモは、自分の中での考えを整理したものであって、暫定的な結論である。このことに関する問題について、私は専門的に研究しているわけではないし、ずっと考え続けてきたわけではない。言い訳めくが、これはこれからの自分の議論の叩き台とし…

プラシーボ的政権交代

「街にあふれるプラシーボ効果」 http://slashdot.jp/idle/article.pl?sid=10/11/11/0035228☆ この記事によれば、プラシーボ効果は街のいたるところにあふれているらしい。それは、薬ばかりではなく、エレベーターや会社の設備、そして信号にまで援用されて…

浅田彰によるフーコーの整理

週刊ダイヤモンドの記事「続・憂国放談」で、浅田彰×田中康夫の対談のゲストに宮台真司が来たときのこと。http://dw.diamond.ne.jp/yukoku_hodan/200512/ ぼーっと見てたら、浅田彰のフーコーの権力論(と統治論)の明快な整理があったので、ちょっと長いけ…

ミッキーマウスの図像学

みんなが大好きミッキーマウスは、どうしてこれほどまでに人々に熱狂的に愛されるのか。 その愛され方は、例えば、僕が皮肉な顔で、あのように薄汚い鼠のどこが良いのか、お前たちは夜明けの渋谷を走破する鼠たちを嫌悪するのだというのに、どうしてミッキー…

女性自身と物自体のすべて

カント読書会で、バウムガルトナー『カント入門講義』を読み終えたときのこと。物自体と実体、統覚の関係が問題になっていた。結局、バウムガルトナーの本だけでは解決できない問題だということで議論は尻すぼみしたのだったが、参加者がぽつりと、冗談めか…

浮気・愛・信用

一般的に、恋人ではない人とセックスに及ぶことは、浮気だと考えられている。だが、それはどうしてなのだろうか。 浮気者は言うだろう、君はセックスを神聖視しすぎているか、それとも、僕をバイブレーターかなにかだと考えているのではないかい? この開き…

知識人/大衆?

自分のことを知識人とみなして、自分よりも劣った存在として大衆を位置づけることは、まだまだ根強く残る悪弊だ。ついこの間まで僕はそういったナルシシズムに満ちた醜い戦略に無自覚だったし、今でもなんだか「知識人」ぶるようなところがある。 この間、柄…

こんな切れっぱしで、私は私の崩壊を支えてきた

人生で何度か訪れる苦境というものがある。 その苦境を乗り越えねばならないとか、その苦境が成長させるのだとか、そういうことを言いたいのではない。苦境は、ただただ苦しいものだ。できればそのようなものは経験したくないものだ。僕は苦境を憎む、苦しみ…