'10読書日記33冊目 『フーコー・コレクション1 狂気・理性』

フーコー先生と仲良くなろうキャンペーンです。コレクションを読破したいと思っています。まずは、一回目の「狂気・理性」。もちろん華麗に文学的な表現もあり、難しいのですが、以下の論文は非常な興奮とともに読みました。
「ビンスワンガー『夢と実存』への序論」
「科学研究と心理学」
『狂気の歴史』初版への序
「文学・狂気・社会」(対談)

重要そうな感じはするが、よく分からなかった論文として
「ルソーの『対話』への序文」
「狂気、作品の不在」
があります。

狂気と「作品」の関係性を説明しろ、といわれたら、明晰には説明できません。もうちょっと読んでみないと分からないというほかないでしょう。
初期の頃のはなしですが、意外に最晩年の自己への配慮系の議論と通じるところがあるのではないか(例えば「ビンスワンガー」とか)と思いました。全然的外れなのかもしれませんが。最近出版されたカントの人間学の話も読んでみないことには。
とりわけ、「文学・狂気・社会」の中で、文学の侵犯性をも包摂してしまうブルジョア社会の「強さ」というところ、すごく納得しました。

442p
総計9001p