2007-05-01から1ヶ月間の記事一覧

07読書日記22冊目 「冬の旅」立原正秋

三十年位前に新聞連載されていた小説。義兄に母が陵辱されそうになっているところを、主人公が阻止し、誤って義兄を出刃包丁で刺してしまう。あくまで、冷徹に、それこそハードボイルドに自分と言う一生を見つめ、強さとは何なのか、意志とは何なのかを問う…

07読書日記21冊目 「斜陽」太宰治

この世の中に、戦争だの平和だの組合だの政治だのがあるのは、なんのためだか、この頃私にもわかってきました。あなたは、ご存じないでしょう。だから、いつまでも不幸なのですわ。それはね、教えてあげますわ、女がよい子を生むためです。 斜陽 (新潮文庫)…

07読書日記20冊目 「さようなら、私の本よ!」大江健三郎

大江健三郎です。なんだかんだで馬鹿にする奴は一回彼の小説を読んでから論壇に上がってこいよ。さようなら、私の本よ!作者: 大江健三郎出版社/メーカー: 講談社発売日: 2005/09/30メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 8回この商品を含むブログ (44件) を見…

07読書日記19冊目 「吉井和哉の秘おセンチ日記」吉井和哉

この人は、いまさらながらスルドイのだ。かるーくよめて、かるーく笑えるのですね。この人の歌詞は、やっぱりこの人から生まれるんやなっていう感じ。 SPARK!! 新しい何かが俺の中で目覚める 世界は続く 君とスパーク 夜はスネーク 心は強くだけど乱れる …

07読書日記18冊目 「猛スピードで母は」長嶋有

大江健三郎と長嶋有の対談を聞きに行くので、ちょっとは長嶋有を読まないかんということで、読みました。 猛スピードで母は作者: 長嶋有出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2002/02/14メディア: 単行本 クリック: 22回この商品を含むブログ (106件) を見る 「…

07読書日記17冊目「1973年のピンボール」村上春樹

村上春樹さんです。久しぶりです。処女作「風の歌を聴け」の続編とも言える第二作目「1973年のピンボール」を読みました。 彼の小説のテーマである「絶対悪」や「諦念」「デタッチメント」「喪失」などが、ちりばめられていました。なんていうか、僕は後期の…

07読書日記16冊目 「高い窓」レイモンド・チャンドラー

村上春樹が翻訳して一時期ブームになってた「ロング・グッドバイ」の探偵フィリップ・マーロウを主人公としたシリーズ。 村上春樹がどんなけ影響受けてるか分かります。こじゃれたジョークとか、アフォリズムなんかもうそのまんまです。ハードボイルドな雰囲…