論文

NEU!! 「カントの権利論」田上孝一編『権利の哲学入門』社会評論社、2017年、103-117頁。

権利の哲学入門

権利の哲学入門

圧倒的充実の全20章です。権利の哲学に関する、ここまで包括的な書物は本邦初と言ってもいいのではないかと思います。全320頁、2700円。特に第?部の現代の権利論は、現代政治理論・現代倫理学の議論が一渡り概観できる優れたものになっているのではないかと思っています。僕の論文では、あまり読まれていないカントの『人倫の形而上学』の法・権利の議論を扱いました。

目次
第I部 - - - - 権利の思想史
第1章 アリストテレス政治哲学における権利概念 - - - - 石野敬太
第2章 古代ローマにおける市民権と自由 - - - - 鷲田睦朗
第3章 トマス・アクイナスにおける私的所有権 - - - - 川元 愛
第4章 ホップスの権利論 - - - - 新村 聡
第5章 ロックの権利論 - - - - 小城拓理
第6章 ルソーの権利論 - - - - 吉田修馬
第7章 カントの権利論 - - - - 網谷壮介
第8章 J・S・ミルの権利論 - - - - 小沢佳史
第9章 ヘーゲルの権利論 - - - - 荒川幸也
第10章 マルクスの権利論 - - - - 松井 暁

第II部 - - - - 現代の権利論
第11章 現代リベラリズムにおける権利論 - - - - 高木智史
第12章 権利基底道徳と権利の正当化の問題 - - - - 伊藤克彦
第13章 権利と潜在能力アプローチ - - - - 玉手慎太郎
第14章 プロレタリアと想像力への権利 - - - - 入江公康
第15章 市民の権利 - - - - 斉藤 尚
第16章 国家は誰のものか? - - - - 近藤和貴
第17章 フェミニズムの権利論 - - - - 柳原良江
第18章 患者の権利 - - - - 勝井恵子
第19章 将来世代の権利 - - - - 永石尚也
第20章 動物の権利 - - - - 田上孝一

「カントの共和制の諸構想と代表の概念」『社会思想史研究』第40号、2016年、60-79頁。

〔社会思想史学会年報〕 社会思想史研究 No.40 [特集]〈市民社会〉を問い直す

〔社会思想史学会年報〕 社会思想史研究 No.40 [特集]〈市民社会〉を問い直す

「カントと許容法則の挑戦:どうでもよいこと・例外・暫定性」『法と哲学』創刊第1号、信山社、2015年、133-165頁。(pdfが開きます)
歴史と自然――カントの歴史論における政治的啓蒙」『相関社会科学』第23号、2014年、3-14頁。(pdfが開きます)
政治・道徳・怜悧――カントと執行する法論」『政治思想研究』第14号、2014年、356-384頁。
「カント歴史論における統治批判と自然概念――ヒューム・スミスとの比較を通して」『社会思想史研究』第38号、2014年、66-85頁。