07読書日記18冊目 「猛スピードで母は」長嶋有
大江健三郎と長嶋有の対談を聞きに行くので、ちょっとは長嶋有を読まないかんということで、読みました。
- 作者: 長嶋有
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2002/02/14
- メディア: 単行本
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「サイドカーに犬」と「猛スピードで母は」が収められていて、どちらも家庭に”事情”のある子供と、それをとりまく少しエキセントリックな雰囲気の親の話。
この人の書く人物には魅力があって、物語にとても求心力がある。素敵な文学を書く人だと思う。
それにしても、「猛スピードで母は」は、シングルマザーと少年の話しな訳だけれど、これがひどく良い。もう、あかんね。僕こういうのに弱すぎる。たいがい、こういうシングルマザーと少年の物語って、この「猛スピードで母は」の様に、強く包容力のある母と子が描かれていくわけだけど、こういう話に弱すぎる。冷静的かつ客観的分析力を一目散になくしてしまう。いかんせん良い。こんなに痺れてしまうと、どうしようもなくなる。逆に自分の生い立ちを疑問視してしまう笑 普通の家庭なのにね。
とにかく、これはおすすめします。
160p
総計5355p