08読書日記119冊目 「スローターハウス5」カート・ヴォネガット・ジュニア
スローターハウス5 (ハヤカワ文庫SF ウ 4-3) (ハヤカワ文庫 SF 302)
- 作者: カート・ヴォネガット・ジュニア,和田誠,伊藤典夫
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1978/12/31
- メディア: 文庫
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人生の悲惨さを描く、という点で、サリンジャーに似たものを覚えるのだが、この姿勢はまさに村上春樹に受け継がれている。『ピンボール』なんかは、本書とくりそつである。歴史というものが恣意的に認識された想像の産物だとすれば、本書のテーマである「時間」の偏在は、まさにそれを覆すようなものとなっている。
めんどくさくなったのでとりあえず、なんか引用して終わる。
『そこに見るドレスデンは、鉱物以外に何もない月の表面を思わせた。岩石は熱かった。近隣の人びとはひとり残らず死んでいた。そういうものだ。』
267p
総計35182p