09読書日記60冊目 『審判』カフカ

審判―カフカ・コレクション (白水uブックス)

審判―カフカ・コレクション (白水uブックス)

カフカは、ものごっつい。『城』よりも、『審判』のほうが、なんというか、深く孤独で、悲しい物語だ。救いが無い。カフカの小説はRPGみたいに進んでいく。読者は主人公Kに添って読み進めていくのだけれど、物語は一向に打開されないし、世界には振り回されてばかりだ。ときにどうしてそのコマンド(選択)がないのか!と落胆し、驚愕する。掟の問題は様々な寓話として、現代思想の分野にも人気なのだけれど、そりゃそうですよ。ものすごい潜勢力を秘めた物語だと思うもの。けど、なんかカフカの小説一般を現代の管理社会の云々に貶めるのはもったいない気がする。

345p
総計20281p

他に読んではる人
http://d.hatena.ne.jp/afterdark1981/20080921
http://d.hatena.ne.jp/sosu/20071111
http://d.hatena.ne.jp/nagasugita-haru/20070826
http://d.hatena.ne.jp/mikayuki/20060725