'10読書日記19冊目 『全体主義観念の(誤)使用について』スラヴォイ・ジジェク

全体主義―観念の(誤)使用について

全体主義―観念の(誤)使用について

330p
総計4918p
ジジェクについてははじめて読んだが、非常に面白くもあり、ラカンについていくのがしんどくもあり・・・というところもあった。全体主義についてではなく、全体主義概念がいかようにラディカリズムの思考を妨げるのかについて書かれた本である。

悲劇/喜劇/アイロニーホロコースト全体主義を絡めて論じた部分(二章)が特に興味深い。全体主義をどう表象するのか、それは果たして表象できるものか、という問題。他にも様々に面白そうな観点が提示されていて、大澤先生もすきそうな話が一杯あった。