さよならだけが人生なんて ほんとのことかな それだけかな

twitterを通じて知り合った人が何人かいる。僕は基本的にしょーもない専門的な社会思想とか政治哲学のことを呟く性質なので、同じような興味関心のある人をフォローする。お互いにコメントを送りあったりしているうちに、会ってみようということになって会ってみる。こういうことが、数回あった。そういう人たちのどの人とも、まだ数えるくらいしかoffで会ったことがないし、彼らの人間性をよく知っているとは言えないにせよ、気の合う人たちが多かった。mixiならこうもいかなかったかもしれない。facebookはよく知らないけれど、なんだか、twitterの呟きにその人の感性とか、感受性とか、人間性とかが出るような気がして、僕は波長の会う人と出会うことができたのかもしれない。(無論、相手が僕のことをどう思ってくれているのか分からないけど。)
そんなtwitter友だちの一人が、今度イギリスのLSEの大学院にanthropologyを学びに留学する。留学、というのじゃないな。進学する、向こうでph.Dを取る(のだと思う多分)。そして明日、飛行機でイギリスへ出発するのだという。
彼はキザでクールで、僕と同じくらい(かそれ以上)皮肉屋さんだったけれど、お互いの恋人の話をしているうちに、何か仲良くなってしまった。いや、もっと勉強のこと、思想のこと、社会のことについても話したものだ。よく本を読んでいるし、話していてすごく刺激的な人だ。英語もぺらぺらだ。しかし、そういうことはどうでもよろしい。僕にとって、どうしてか、たった二回足らずしか会ったことがないのに、彼のことは、すごく大切な人、人生でそう何度もめぐり会えないような友だち、そのように感じてしまったのだ。LSEに行くことは聞いていたし、彼も日本を離れることを何とはなしに、クールにやりすごしている風だった。僕もそのように思っていた。
しかし、いざ明日出発となってみると、彼のツイートはどことなくセンチメンタル気味。もちろんそれは抑制されて惨めではないセンチメンタルで、クールなのだけれど、何だかいつもと違う感じが伝わってきて、僕まですごく寂しくなってしまった。幸運なことに、明日僕も、ヨーロッパ旅行に出発し、関空で落ち合うことができそう。数回しかあっていないけれど、彼にはイギリスでもバリバリやって欲しいし、きっとバリバリやるんだろう。僕みたいにホームシックになったり、恋人のところまで新幹線で行く、なんてこともないだろう(第一、飛行機を使うには高すぎるし)。
けれど、もし、何か彼が落ち着かないとき、僕みたいなめそめそしたホームシックにかかったとき、そのときは僕に連絡してくれよ。

Farewell here, no matter where.
Voluntary conscripts we'll possess a fierce philosophy: ignorant of science, wily for our comforts: let the world go hang.
That's true progress.
Forward, march!