'11読書日記28冊目 『否定的なもののもとへの滞留』ジジェク

556p
総計8766p
カントの物自体/超越論的統覚のあたりは非常に示唆的。ラカンのことはよく分からないが、このようにカントが「使える」ということは勉強になった。議論はかなり抽象的でじっくり読んでいかないと論旨を見失うことになるが、そうすればどうにかついていくことが出来る。ジジェクの最近の何でも言いっぷりには少しひくところがあるが、初期に属する本書は、相当に冴えていると思う(もちろん映画やオペラについての巧みな引証も)。