'11読書日記74冊目 『カントとニーチェの自然解釈』カウルバッハ
- 作者: カウルバッハ,小島威彦
- 出版社/メーカー: 明星大学出版部
- 発売日: 1982/03
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総計22587p
おおカウルバッハの本はすべて日本では絶版。まあこの本も書庫から引っ張り出してきたのではありますが。疎外論なんじゃねーのとかも思うけど。とりあえず、訳者のあとがきがすごい。
私は昨年、彼が我が国へ招かれるに先立って『ニーチェにおけるモナドロギー』を翻訳し、日本の読者にカウルバッハ紹介を試みたが、その「あとがき」で、この捕えるにはあまりにも腐肉と化した濁り世に降り立った、あまりにも純粋なカント学者が果たしていかにその遠近法術を駆使しうるであろうかを、半ば畏怖しつつ、半ば危惧しつつ書きとめた。
おお・・・「腐肉と化した濁り世」・・・ざわざわ。
もはやヨーロッパ哲学の桧舞台は黄昏の靄の中に蔽われたばかりか、たとえ何がしかの名舞台を見物できたとしても、酸い葡萄と嘲りながら立ち去ってゆく狐の子たちの群がりに蔽われている。
ざわわ、ざわわ。これどういう事態のこと指してるんかな?1981年翻訳やから、ポストモダンの哲学のことか? とにかくなんというか、である。