読書日記 「幽霊たち」 ポール・オースター 


幽霊たち (新潮文庫)

幽霊たち (新潮文庫)

お風呂の中で半身浴読書第二弾。

80年代アメリカ文学を代表する作品、と紹介文には書いてあったけど、印象はまあまあ。軽妙で面白いが、とても恐ろしい小説。


私立探偵ブルーはホワイト氏によりブラックという男の監視を依頼される。やがて、ブルーは自らとブラックを重ねて見るようになり、両者のアイデンティティが空虚になっていく。見る側も見られる側も象徴的な意味で「幽霊」となっていき、最後ははかなく消えてしまう。


具体的な文言で書かれているはずが、パラグラフを通してみると極めて抽象的な意味合いを持っている様は見事。



144p

総計6206p


今日の回文:変態たんへ

幼児語