07読書日記3冊目 「ア・ルース・ボーイ」佐伯一麦


ア・ルース・ボーイ (新潮文庫)

ア・ルース・ボーイ (新潮文庫)

高校の英語教師からloose boyだと烙印を押された少年はlooseに「自由な」という意味があることを知りそれを胸に秘めて生きる。少年は高校を辞め、同じく女子高をやめて子供を産んだ少女と、その赤ん坊との危うい暮らしを始める。自身の生存があやふやで曖昧なものであることを感じている少年は、それでも必死に生き抜こうとしていくのだった。


三島由紀夫文学賞受賞の佳作。乾いた文体で綴られていく私小説的なストーリーは余すところなく読み手をひきつける。一つの線を越えることを躊躇っていた少年が、その境を踏み越えていくときの文章のアップテンポ感は素晴らしい。ネガティブとポジティブの境で揺れ、だがしかし、自分が掴んだものを決して離すまいとする少年の姿に、僕は動かされた。


188p

総計707p


PS センター英語の傾向が大分変わりましたね。なんだかTOEICに近づいたような気がしました(第三問の広告)。まぁ、にしてもやるべき事は一緒だったわけで、みなさん良い点取れてたら良いですよね。発音が一番難しい。実際、全体としての語数は増えたけど読むべきところの確定は簡単になってたし、選択肢も短くて迷うのが少なかったよね。明日は数学・理科です。がんばぁれぇ