07読書日記4冊目 「文学部唯野教授」筒井康隆


文学部唯野教授 (岩波現代文庫―文芸)

文学部唯野教授 (岩波現代文庫―文芸)

久しぶりに、筒井康隆です。この人の博覧強記ぶりは他の追従を許しません。今回は文学部の教授の恋愛悲喜劇を、多彩な文学理論の知識を我々読者に「講義」しながら、圧倒的なストーリーてリングでまとめあげています。実はこの本、1990年に発売されたときにベストセラーを記録したもの。文芸批評に関する入門書の様な役割も果たしています。小難しい解釈、批評学、構造主義の解説も、筒井氏の劇薬的なユーモアで、躊躇うことなく読めてしまう。


文芸批評学の入門書と、ドタバタ小説を混ぜ合わせた秀作。



304p

総計1011p