07読書日記28冊目 「予告された殺人の記録」G・ガルシア=マルケス


この、割と衝撃的なタイトルは、あの「百年の孤独」で南米の町「マコンド」における神話的世界を克明に記録し、百年にわたるブエンディアーノ家の歴史を書ききった作家、ガブリエル・ガルシア=マルケスの作品。


予告された殺人の記録 (新潮文庫)

予告された殺人の記録 (新潮文庫)


新潮文庫で、マルケスが出てることに驚きながら買ったんですが。

ある町(マコンドではない)で起きた、一つの殺人事件をめぐる悲劇(あるいは喜劇的な要素も含みながら)の成立過程をジャーナリスティックな手法で小説化しています。


確かに、登場人物(の名前は覚えにくいにしろ)は様々に魅力的ではあるし、物語の求心力という観点からはさすがと言わざるを得ないのですが、これを読み始めると、20ページくらいで、異常なほどの睡魔に襲われる状態だったので、非常に困りました。決して退屈な話なのではないのに。


僕としては、「予告された―」ではなく、「百年の孤独」を文庫版で出して欲しい。あっちの方がやっぱりmytheticで惹きつけられるものがあったのだなあ。じゃないと、愛蔵版2940円を買ってしまいそうじゃないか!


p158

総計8266p