07読書日記65冊 「薬指の標本」小川洋子


薬指の標本 (新潮文庫)

薬指の標本 (新潮文庫)


小川洋子はね!こういう作家なんですよ!この、このぉーー!!!!!


博士の愛した数式」とかダメです。この独特の異空間へじわじわ引きずり込まれるような世界、これが小川洋子なんですよね、きっと。カフカをすんごくすんごく切なくした感じ。解説の知らん批評家が訳のわからんこといってるけど、この人特有の感覚、「ない」ことほど「ある」を意識せざるを得ない感覚、饒舌に喋ることを心に留めること。


本当に古い標本箱を開けた時の、ある種回顧的な、そして思い出したくの無い傷跡のような、物語。


博士の愛した数式」よりも、こっちおすすめ。


185p

総計18287p