07読書日記71冊目 「夏の夜の夢・あらし」シャイクスピア


夏の夜の夢・あらし (新潮文庫)

夏の夜の夢・あらし (新潮文庫)


シェイクスピアおもしろい。夏の夜の夢の教科書的な演出技法、詩的な言い回し、饒舌!「あらし」は初めて聞いたのですが、それなり。


まぁ佳作でしょう。読んでたときの気分的に、詩的な饒舌がかえって鬱陶しかったりもしたし・・・


「余興はもう終わった・・・・・・あの役者どもは、先にも話しておいた通り、いずれも妖精ばかりだ、そしてもう溶けてしまったのだ、大気の中へ、淡い大気の中へ、が、あのたわいの無い幻の織物とどこに違いがあろう、雲を頂く高い塔、綺羅びやかな宮殿、厳しい伽藍、いや、この巨大な地球さえ、因よりそこに棲まう在りと在らゆるものがやだては溶けて消える、あの実体の無い見せ場が忽ち色褪せていったように、後には一片の霞すら残らぬ、吾らは夢と同じ糸で織られているのだ、ささやかな一生は眠りによってその輪を閉じる・・・・・・」(「あらし」プロスペローの告白)


247p

総計19959p