08読書日記53冊目 "The Great Gatsby" F. Scott Fitzgerald

The Great Gatsby (Essential Penguin)

The Great Gatsby (Essential Penguin)

洋書のカバーのハイセンスッぷり!長いことかけたけど、ここ一週間寝る前にガッと読んだら以外にすらすら読めた。英語で読むと、やっぱり直に心に伝わるって言うか、日本語を頭で考えるなんて野暮な事をしないで、肌が粟立つような感じを何度も覚えた。

carelessな人々、honestな人々、それぞれが交錯していって、そのあいだでGatsbyは悲劇を迎える。彼は過去に輝かしい未来を見出そうとして、水泡に帰す。いつ読み返しても、NickがGatsbyと最後の朝を供に過ごすシーン、Gatsbyの笑顔の儚さが伝わってくるようでもあるし、Long Islandの美しい朝の光に彼のピンクのスーツが眩い。そのシーンの最後は、Nickが彼に別れを告げて終わる。
'Good-bye,' I called. 'I enjoyed breakfast Gatsby.'
これだけ簡潔な台詞なのに、どうしてこうも胸にじわじわ染みるのか。彼の葬式にはほとんど誰も来ない。NickがGatsbyから、僕の分まで頑張ってくれたまえ、という風に託される気分になるのは、読んでいて切ない。僕ら自身が大切な友人を亡くした気持ちになる。

Gatsbyは、僕らは、あらゆる現在という時間に流されて、過去を、「本当の未来」から遠ざかっていく。明日はもっと速く走っていって、腕をいっぱいに広げて、いつの日か、いつの日か、ある気持ちよい朝、そのときが来るのを夢見る。今はどんどん流れ去っていって、振り返るところを、本当に願っていた未来を見失う。僕らは、いつも過去に向かって漕ぎ出せる。あの日、夢見たところまで、漕ぎ出せる。

"Gatsby believed in the green light5, the orgastic future that year by year recedes before us. It eluded us them, but that's no matter, tomorrow we will run faster, stretch out our arms further...And one fine morning --- So we beat on, boats against the current, borne back ceaselessly into the past."

p172
総計14205p