08読書日記69冊目 「厳密な学としての哲学」フッサール

総人のレポートを書くために読んでいた本。フッサールの言う現象学の方法論的な核心にはさらりとしか触れていないのでほかの大作を当るしかないのだが、心理学と「厳密学」、世界観哲学と「厳密学」の違いについては、理解できた。しかし、それにしても、いったいどのようにして事物を認識するときに直観を持ってそれにあたるというのだろうか。まったく、『ブリタニカ草稿』とかを当ってみるほかはあるまいが。


―否、われわれを苦しめているものは、最も根本的な生の急迫、われわれの生のいずれの地点にも休止することを許さない生の急迫なのである。・・・・・・しかし他方、強く主張されねばならないことは、われわれが人類に関して持っている責任をも忘れてはならない、ということである。われわれの急迫を鎮めようとして、時代のために永遠を犠牲にしてはならない。・・・・・・世界観は抗争する。ただ学だけが決定をくだすことができる。そしてこの学の決定には、永遠という刻印が打たれているのである。

153p
総計18966p