08読書日記107冊目 「啓蒙とは何か」カント
- 作者: カント,篠田英雄
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1974/06/17
- メディア: 文庫
- 購入: 3人 クリック: 44回
- この商品を含むブログ (30件) を見る
カントについてはほとんど何も知らないに等しいので、彼のタームに四苦八苦しながら読んだ。啓蒙とは自分自身の悟性を使用しようとする決意と勇気であり、それは自分の理性を自由に用いる公的な精神の自由の保障を要する。しかも、この啓蒙とは、ある時点で完遂できるものではなく、それを進歩せしめることこそが人間の本分足りえるような、「超感性世界」の理想なのである。この意味では、ハーバーマスの言う、「未完のプロジェクト」を思い出さずにはいられないが、そこにはおそらくあるであろう差異を、私はまだ理解していない。
そのほか、世界公民的組織や、「万物の終わり」の概念などに興味が引かれた。時間と変化を扱った議論のところは難しかったが、哲学を読んでいる気になり、ちょっと嬉しくなるミーハーな俺。
207p
総計31420p