09読書日記5冊目 『無情の世界』阿部和重

無情の世界 (新潮文庫)

無情の世界 (新潮文庫)

何度も言うけど、ほんでそんなに彼の小説を読んだわけじゃないけど(『ニッポニアニッポン』『インディヴィジュアル・プロジェクション』『グランド・フィナーレ』『アメリカの夜』しかもまだ『シンセミア積読状態!)、ものすごい尊敬してます、アベちゃん!

アベちゃんの小説はとにかく展開がロックでぶっ飛んでる。言葉が的確。そこにその言葉はないわーと思わされへん感じ。どこぞのくそったれ三文小説家とは違う!彼が描く愛の形は非常に自己中心的やけど、それは愛を書こうとしているんじゃなくて、「愛」と言うモティーフを弄んでいるだけ! そういうメタ・フィジカルな書き方がとってもイイ。鮮烈的。とにかく映画を見ているような小説、というか、そういう形式で感動させるのは、この人くらいだ。

またこの加藤典洋の解説が、もー、とってもロックで馬鹿!

221p
総計1333p