09読書日記67冊目『おはん』宇野千代

おはん (新潮文庫)

おはん (新潮文庫)

読書会で読む本。基本的にダメ男の独白体なのだが、それでいて二人の好対照な女性の絡みによって多層的な物語になっている。これをもって「私小説」の一種だとする作者の根性はすごい。「おはん」は無垢なのだろうか? 無垢とは何か? むしろ「おかね」の方が、自分に素直であるという意味で無垢なのではないか。

127p
総計22156p