バブリーな女・アレント

アレントが流行しすぎている。また新しくアレント本が出るらしい。どんなけやねん。いい加減飽和状態やろ。需給のバランスが崩壊しておーーーる!思想界隈では「アレントルネッサンス」がささやかれて久しいが、もはやアレント・バブルである。そしてバブルは弾ければ良い、早く。てか、アレントとか反動以外の何者でもなくね!?(と敢えて冷たく言ってみる)


ここ数年で出版されたアレント関連の本をまとめてみた。
ここ5年で24冊はいくらなんでも出すぎ。アレント自身の著作を抜かしても(ていうか、カント政治講義が二つの出版社から出てるとか、もはや学会内の党派性かなんかなんかと疑いたくなる)18冊…。ありえんびーやろ。もう俺がアレントやる意味ないことが確証されたな。

2010年に出版される(た)もの
森川輝一 〈始まり〉のアーレント――「出生」の思想の誕生
川崎修 ハンナ・アレントの政治理論 (アレント論集 I) (アレント論集 1)
川崎修 ハンナ・アレントと現代思想 (アレント論集 II) (アレント論集 2)
亀喜信 ハンナ・アレント―伝えることの人間学―
クルティーヌ=ドゥナミ 暗い時代の三人の女性―エディット・シュタイン、ハンナ・アーレント、シモーヌ・ヴェイユ

2009年
石田雅樹 公共性への冒険―ハンナ・アーレントと“祝祭”の政治学
高野清弘 政治と宗教のはざまで―ホッブズ、アーレント、丸山眞男、フッカー
仲正昌樹 今こそアーレントを読み直す (講談社現代新書)
アーレント カント政治哲学の講義 (叢書・ウニベルシタス)
アーレント 完訳 カント政治哲学講義録

2008年
ヤング=ブルーエル なぜアーレントが重要なのか
アーレントとティリッヒ (叢書・ウニベルシタス)
木前利秋 メタ構想力―ヴィーコ・マルクス・アーレント (ポイエーシス叢書)
森一郎 死と誕生―ハイデガー・九鬼周造・アーレント
レイボヴィッチ ユダヤ女ハンナ・アーレント―経験・政治・歴史 (叢書・ウニベルシタス)
アーレント 政治の約束

2007年
森分大輔 ハンナ・アレント研究―〈始まり〉と社会契約
アーレント 責任と判断
久保紀生 ハンナ・アーレント 公共性と共通感覚

2006年
杉浦敏子 ハンナ・アーレント (FOR BEGINNERSシリーズ)
寺島俊穂 ハンナ・アレントの政治理論―人間的な政治を求めて
クリステヴァ ハンナ・アーレント―“生”は一つのナラティヴである
アーレント 思索日記〈1〉1950-1953 叢書・ウニベルシタス
アーレント 思索日記〈II〉1953-1973 叢書・ウニベルシタス