2010年・ヨーロッパへの旅(3)

18日
朝から曇り。一日曇り。この時期のアムステルダムは曇り時々小雨みたいな天気続きみたい。晴れると日差しは暖かいが、すぐに曇ってしまってかなり寒々しい。
この日は、レンタサイクルで回るつもりであったが、ダサい自転車を安くで借りるか、かっこいい自転車を高くで借りるか、という二択に迷った末、結局やはり徒歩になってしまった。朝はアムス中央駅ちかくのカフェ(前出のコーヒー・ショップとカフェは厳密に区分されていて観光ガイドにはカフェしか載っていない)でイングリッシュ・ブレックファーストを6ユーロくらいで食べる。ボリューム満点。土曜日だったせいか中央駅付近は観光客が多い。

のあと、twitterアムステルダムの観光情報を拾っていて発見した聖ニコラス教会(St.Nicholaaskerk)に行くことに。付近には土産物屋さんが複数あって、大麻関連のグッズやセックス・トイなどが平然と売られているのだが、その中でこの教会の荘厳さには驚くばかりだ。

カトリック系の教会らしいが、アムス市民の大半はプロテスタント系らしい。にしても、ステンドグラスの美しさはびびる。

同伴者と、ついウェーバー『プロ倫』の話になり、預定説と資本主義の同形性とか、脱魔術化とかについて薀蓄を垂れる。連れはどうもあんまりこの教会にぴんとこなかったみたい。キリスト教という壮大な物語は、よく考えると様々なツッコミが入れられるのだが、そのあたりのことを思って、ヨーロッパの教会に入るとなかなかに感慨深い。キリストの磔刑像があれば、そこに跪く観光客もいる。キリストの死によってわれわれの罪は清められた(贖罪)が、しかし、よく考えれば原罪という概念は奇妙すぎる。何もしていないのに人間は罪を負っており、その罪がキリストによってようやく償われる、というストーリー。原罪はマッチポンプなのである。
が、ともかく、アムスでもう歩きつかれた、ということもあって、次なる場所はトラム(路面電車)に乗って向かう。少し中心部から離れたところでやっている日曜市。ストリート二つ分くらいに渡って、花や果物、野菜、肉、チーズ、魚、衣服、家電など様々な店が軒を連ねている。写真は花屋さん。きれーね

さすがにチューリップの時期ではないのでオランダらしさをぜんぜん感じてはいない。が、おもちゃの風車を発見。完全にオランダを満喫する。

この日は、事前に情報を得ていたクラブで踊り狂うことが目的。ライツェ広場でくそ寒いなかビールとチキンを腹に流し込み、準備万端。23時オープンのクラブRoqueに行く。最初は人が少なくてイマイチ乗ってなかったが、だんだん酒も回って良い感じになる。踊りながらちゅーしたり、いろいろええ感じになる。2時かそこらで引き上げ。アムステルダムにますます残りたくなる夜であった。にしても、こっちの人は顔つきで年齢が全く分からず、同い年かと思いきやぜんぜん18歳とかやって、引いた。

19日
11時アムス中央駅発の鉄道Thalysに乗り込み、ブリュッセルに向け出発。ぐっすり快眠。この旅行では本を四冊も持っていったにもかかわらず結局ぜんぜん読まずじまい。同伴者は谷崎『細雪』。僕はセリーヌ『夜の果てへの旅』を。
ブリュッセルに到着。目の前を馬車が何台も駆け抜けていく。なんやなんや、と思っているとこの日は日曜日で何かのお祭りみたい。


ベルギー市庁舎の前の広場でも人がごった返し、僕らもそれに乗じてビールやらエスカルゴやらを食べる。アムスに比べればまだましなものの、やっぱりビールは寒い。エスカルゴのスープは旨かった。

アムスに比べてブリュッセルは本当に観光客が多い。坂も多い。石畳+坂道はけっこう足腰にくる。もはや若くないの悲しきアジアン・ボーイなのだ。おのぼりさん的にやっぱり小便小僧は見てしまう。付近には大量のワッフル屋さん。イチゴとかチョコレートとかべったり乗ってて甘ったるそう。アムスで既に二個くらいワッフルを食べていた同伴者であったが、さらにワッフルを食べる。チョコレート屋さんもやっぱり多い。甘党ではない僕は、あんまり食指が伸びず。



お祭りは王宮の前でも行われていて、農産物の物販や、ビール・ワインのコーナーなど大賑わい。

なんという教会か忘れたが、ここもやはり荘厳。大きなパイプオルガンが印象的。


この日は節約のためスーパーでサラダとかを食べようと目論んでいたのに、スーパーは18時にはもう閉まっていた…。ブリュッセルまじファッキンである。仕方ないので、チェーン店のケバブサンドを買ってホテルに戻る。ホテルの部屋は広場に面していて見晴らしが良い。

ブリュッセルの夜は静か。アムスに比べるとナイトライフは楽しめそうにない。市庁舎のライトアップ。

三カ国の中で一番ブリュッセルのホテルがきれいでサービスが良かった。しかも二人で一泊朝食つきで99ユーロという安さ。

いっぱいよそった朝食の皿。お昼兼用にしようと思いきや、やっぱり昼も食べてしまい、帰国して日本で体重を量ったら2キロ太っていた・・・orz