'11読書日記41冊目 『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』加藤陽子
- 作者: 加藤陽子
- 出版社/メーカー: 朝日出版社
- 発売日: 2009/07/29
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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総計13250p
大ベストセラー! いつか読まねばと思いながら初版から二年も経ってしまった。近代史は特に苦手意識が強く、かといって今更山川の歴史教科書を読むわけにもいかず(苦笑)。そんな僕でも、非常にぐいぐいと引きつけられながら読み通すことができた。講義形式ということもあるのだろう。右翼的でも左翼的でもなく、どうして日本が太平洋戦争に突入せねばならなかったのか、このロジックを明確に伝えていると思う。日清戦争までさかのぼり、日露戦争、満州事変と突き進んでいき、太平洋戦争に至る様子が、歴史的厚みをもって語られている。思えば1867年に大政奉還してからわずか150年の間に世界を相手取って戦わざるを得なくなるという日本の宿命に、改めて驚きを隠せない。