12-14

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朝8時、修士論文を書き終わる。朦朧とした頭で何とか書ききって、疲労感しかない。達成感や昂揚した気分などは程遠い。とにかくやった、というだけだ。泥のように眠りたかったが15時からバイト。仮眠した夢の中で見たのは、ありもしない胡散臭い議論を論文の中でしていたのを発見し急いで修正する場面、そのミスをtwitter上で思想史研究者の先生に暴露されこっぴどく叩かれるという場面。なんだよ、自分の論文に自信も持てないのか。バイトでは受験生がたるんでて怒鳴り散らし、ほとほと不快な気分になる。帰宅してビールを飲んで眠る。twitterfacebookで報告したら、みんながねぎらってくれたことだけが救いのような一日だった。少し電話をして。
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論文完成!とは言ったものの、印刷して一度通読。渋谷、タリーズ。誤字脱字や日本語がおかしいところなど山ほど見つかる。注を充実させたり、文献を足したりなどして本当に完成、注を含めて14万字。要旨も作成。せこせこと印刷する。博士課程の願書なども記入。書類書きで消耗する。
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朝、Amazonからyanokamiのラストアルバムが届く。「遠くは近い」。それを聞きながら最終確認。

遠くは近い

遠くは近い

昼に学校へいき、M君に手伝ってもらって製本。そして、ついに、提出できた。製本した論文は卒論の二倍ほどの厚さがあって、それを見たらやっと終わったんだと実感が湧いた。何かもう全てから解放されたような感じ。生協の本屋で大量に岩波文庫東浩紀の新しい本、山田詠美の新作を買い、充実した気分になる。夕方、新宿の串家物語でhokutoと飲む。打ち上げというか、なんというか、もはやぶはあああああっとしたとしか言いようのない感覚に襲われる。ものの、胃もたれ。帰宅して、本を読みつつうとうと。何となく目がさめてしまって、映画を観る。ああ、すべてが終わったのだな。
図書館で『群像』に載っていた大江健三郎の新作を読んでいたら、ビートニクの詩人の言葉が引かれていた。

If you ask for help it comes. But not in any way you'd ever know. (Gary Snyder)

あなたに助けが、訪れますように。心から。