'13読書日記16冊目 『死者の書』折口信夫

死者の書・口ぶえ (岩波文庫)

死者の書・口ぶえ (岩波文庫)

死者の書

死者の書

こちらもkindle版で読了。kindle版は青空文庫がもとになっているようだ。無料。
折口信夫を読むのは初めてで、しかも小説から入ることになったのだが、非常に面白かった。闇の深いところから「彼の人」がした・した・した、と目覚める音で幕を開けるこの古代小説は、不思議な陰影とともに、かつて存在したであろう古代の世界をよみがえらせる。昔語りの神秘さというものが活字で表現されることにまずは驚いてしまう。