'13読書日記37冊目 『政治思想論集』カール・シュミット

政治思想論集 (ちくま学芸文庫)

政治思想論集 (ちくま学芸文庫)

204p
1100円と微妙に高いちくま文庫なのですが。『政治的なものの概念』、『政治的ロマン主義』あたりを読んでから読むと良いのではないか。はじめて読むシュミットの本としてはあんまりっぽい。思ったことなど。(1)シュミットの決断主義は、彼が批判した政治的ロマン主義と同様、機会原因論に陥ってるということが言われるが、本当にそうなのだろうか。シュミットほどの人がそういうことになるのだろうか。(2)後期(?)から言われる間接権力の話は、アガンベンが『王国と栄光』のなかでやや無理から統治論とつなげられているのだけれど、こちらはなかなか面白い。しかしどうやって展開させればいいかは難しい。大竹弘二さんの『atプラス』の連載ではもしかしたらそのあたりのことも書かれているやも。