こんな切れっぱしで、私は私の崩壊を支えてきた

人生で何度か訪れる苦境というものがある。
その苦境を乗り越えねばならないとか、その苦境が成長させるのだとか、そういうことを言いたいのではない。苦境は、ただただ苦しいものだ。できればそのようなものは経験したくないものだ。僕は苦境を憎む、苦しみを嫌う。
言えることはただ、僕らが怠惰だったということだけだ。ただただ怠けているばかりだった。僕らは、学ばなければならなかった。苦境を乗り越える術ではない。苦境をやり過ごす技術でもない。苦境を、ただ苦境として受け止めるだけの、人生の習慣を学ばなければならなかったのだ。
僕らは、勤勉さを、人生の習慣を身につける必要がある。苦境という苦境が、千のナイフになって身に降りかかってくるとき、その傷に塩を塗りたくるような痛手を。人生の習慣は、悲しみの底にあるときに、唯一僕らを温めてくれるものだ。人生の習慣、人生への感受性。まじめに生きるのだ。できるだけ、僕らは自分にまじめに。

新しい時代が始まったから
今までの行いも許してもらえるさ
Oh 罪深い人びとに
恩赦 恩赦 恩赦 恩赦 on my mind
忌野清志郎「恩赦」)

http://www.youtube.com/watch?v=xvTEIR5bWE4