'16読書日記 2冊目『プラットフォーム』ミシェル・ウエルベック

この人は、イスラム蔑視や女性嫌悪といった言辞を弄するけれども、それと自己消滅への希望というものがどのように結びついていくのかやはりわからない。極端な性衝動・欲求、満足への期待と自己消滅への(ルサンチマン抜きでの)期待が同居しているのも不思議だ。あざとい部分もかなりあるし、訳者の解説で言われているように、ヒロイン役が今作ではかなり男性から見た理想の女性というような典型になってしまっている感じもする。が、読ませる。